マインドファック映画欄

主にサスペンスやマインドファック系の洋画の紹介、たまに雑記を少々

マインドファック『ビューティフル・マインド』

ビューティフル・マインド [DVD]

それは──真実を見つめる勇気
      信じ続けるひたむきな心

ビューティフル・マインド
2001年制作
監督 ロン・ハワード
脚本 アキヴァ・ゴールズマン

マインドファック自体が表沙汰にその映画のジャンルとして出てくることはまずありません。
ですから一見ほのぼの系の映画だと思って鑑賞してみたところ、とてつもないマインドファックで度肝を抜かれるなんて事は多々あります。

そういう意味では本作『ビューティフル・マインド』も強烈なギャップを楽しませてくれました。

ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・ナッシュの波乱の半生を描く、
というのが私が本作を見るまでの前情報でした。
後は、鑑賞したDVDのジャケットの穏やかでムーディー(?)な雰囲気の、正にヒューマンドラマと言わんがばかりの絵柄から大体の内容の想像をつけていました。

しかし、いざ鑑賞してみると、これが本当にノンフィクションかと疑ってしまうレベル(多少脚色があっても)のサイコサスペンスが待っていました。
前半はナッシュの無性に課題がやりたくなる大学生活を映したり、就職先でのロマンス等ジャケットのイメージ通りのヒューマンドラマが展開されます。
が、後半になると話は一転、前半パートに実は観客に対するとんでもないミスリードがあったことが発覚、
前半と変わらず同じ演出が続くにもかかわらず、知ってはいけないものを知ってしまった為に、もう同じ目線でそれを見ることはできないという、ある意味並みのホラー映画以上に怖い構成を魅せつけてくれます。
しかもこの後にこう来るんだな、というその後の予想なんかも全て崩されれてしまうわけですから、観ている方は何を信じればいいのか!?と混乱と不安を抱きながらの鑑賞を強いられることになります。

先が読めない、という構成の理想形を実話を元に作り上げた監督に脱帽!

TSUTAYA

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