マインドファック『13F』
この世は リアルな偽物
13F
監督 ジョセフ・ラスナック
脚本 ジョセフ・ラスナック
ラヴェル・センテノ=ロドリゲス
出演 クレイグ・ビアーコ
アーミン・ミューラー=スタール
グレッチェン・モル
ヴィンセント・ドノフリオ
デニス・ヘイスバート
ストーリー
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1999年、バーチャルリアリティの研究をしていたダグラスは、1937年のロサンゼルスをモチーフにした精巧な仮想空間の作成に着手していた。
ある朝、記憶にない血まみれのシャツと共に目を覚ました彼は、上司であるフラーが殺害された報せを受ける。
アリバイのない彼は身の潔白の証明のため、事件を調べているうちに、フラーが既に仮想空間内に入っていた痕跡を発見する…。
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仮想空間に焦点を当てた正統派SFサスペンス。
コンセプト自体はどこにでもある王道そのものですが、全体のテーマに、「仮想AIに対する人権」を持ち込んだことが本作の面白いところ。
苦心して新しい世界を作って、神様ごっこをエンジョイしようとしたら、中の人に人権という社会的部分でまさかのアンチテーゼを面食らうストーリーは、人が人を支配する事に対する重みを再確認させられます。
こう書くと、小難しい印象を受けますが、上記したとおり、本作はSF作品として王道を行っており、娯楽部分もキチンと盛り上げてくれるので気軽に楽しむことができます。